練習に生ピアノは絶対必要?

  • 2018.08.25 Saturday
  • 10:23

JUGEMテーマ:音楽教室

 

多くのピアノ教室や音楽教室では、生徒さんが電子ピアノではなくグランドピアノやアップライトピアノなど、いわゆる生ピアノを購入して練習をするように義務付けています。

中には規定で、グランドピアノかアップライトピアノを持っていない生徒さんには教えないという教室もあるほどです。

結論から言ってしまうと、自宅に生ピアノがあって常に最高の環境で練習が出来るのがベストです。

ピアノは鍵盤を押すと内部のハンマーがピアノの弦を叩いて音を出す楽器ですから、内部のデジタル処理で予め録音されている音声をスピーカーから発生させる電子ピアノよりも、弾き方によってその都度音が変わる生ピアノの方がより多彩な表現ができると言えます。

またグランドピアノとアップライトピアノは大きさだけでなく内部構造も違いがあるので、一般的にはグランドピアノの方がより豊かな表現が得られると言われています。

 

ただ、果たして何の躊躇もなく生ピアノを購入して自宅に設置できる家庭がどれくらいあるでしょうか?

通常アップライトピアノは50万円〜、グランドピアノは100万円〜と非常に高額です。

しかしながら本当の問題となるのは、ピアノの価格ではなく、ピアノを設置することができる環境を確保できるかということです。

生ピアノは非常に大きいです。

アップライトピアノで200kg〜250kg、グランドピアノは250kg〜400kgの重さです。

これを部屋の一角に設置するわけですから、通常は窓を外してクレーン車で吊り上げて搬入します。

二階以上の部屋に設置する場合には、搬入と場所の確保が困難なだけでなく床抜けも心配です。

 

Yamaha C3
音楽教室で使用しているピアノ、Yamaha C3です。グランドピアノとしては小さいほうですが、奥行き186cm、重量320kg、もちろんクレーンで搬入しました。

 

こうしてやっとの思いで設置したピアノですが、周囲から苦情が来てしまったら更に大変です。

生ピアノはかなり大きい音がします。

ピアノを弾くために部屋の中に防音室を更に作ったり、マンション住まいなら近隣住人と交渉して何時から何時までなら弾いていいかと許可を取ったりと、かなりの負担となってしまいます。

 

それに対して電子ピアノは鍵盤数がピアノと同一の88鍵で5万円〜、重さはせいぜい12kgほどです。

スタンドが取り外し可能なモデルであれば持ち運びも出来ますし、ヘッドフォンで夜間の演奏も可能です。

オススメは88鍵で、必ず演奏の際の鍵盤のタッチをピアノに近づけてあるものです。

音の強弱が一切つかない鍵盤の薄いキーボードは、演奏性から考えてピアノではなく別の楽器と考えたほうが良いと思います。

 

ただし電子ピアノのみで、生ピアノに全く触らないというのはオススメできません。

生ピアノが弾ければ電子ピアノも弾けるでしょうが、電子ピアノで上手く弾けても生ピアノで上手く弾けるとは限りません。

レッスンの時、または小学校、中学校の放課後や休み時間など必ず生のピアノに触っておいて、電子ピアノとはタッチが全然違うということを理解した上で、練習に取り組んだほうが絶対に良いです。

電子ピアノで弾いている時も生ピアノで弾いていることをイメージして演奏できるなら、住宅事情を鑑みると電子ピアノの自宅設置も選択肢として有りだと思います。

 

「絶対に音大に行く、プロのピアニストになる」という方であれば、必ず生ピアノ、出来ればグランドピアノを自宅に設置したり、練習室を借りたり、常に練習できる環境を作る必要があります。

しかしながら、音楽を始めてみたいという生徒さんは必ずしも「プロになりたい」と考えている訳ではないです。

水泳教室にお子さんを通わせている親全員が、子供を競泳選手に育てたいと思ってはいません。

楽しいからやりたいだとか、人生が豊かになる趣味だからとか、そういう理由で音楽を始める人も多いのです。

 

世の音楽教室の先生は音大受験という競争を突破し、在学時も真摯に練習に取り組んだ方がほとんどなので、自分の生徒さんにも、出来れば自分と同じ道を辿ってほしいという思いで指導をしていることでしょう。
徹底した厳しい指導で英才教育を施すという方針の教室があっても良いですし、実際に求められていると思います。


ただ私個人としては、必ず自宅に生ピアノを購入させ、徹底した英才教育で多くの生徒さんの音楽的才能を最大限に伸ばすというメリットよりも、自分のペースとのギャップで音楽嫌いの生徒さんを生み出してしまうデミリットの方が大きいと思うので、生徒さんにはまず音楽を楽しいと感じるところからスタートして欲しいと思っています。

たとえ音楽の道に進まなくとも、音楽経験は決して無駄にはなりませんし、真剣に音楽を続けたいと思えば、初心者のレベルを超えたどこかの時点で、自分の成長につながる楽器が必要であると感じるはずです。

音大進学が絶対という訳でないのなら、その時点で初めて生ピアノの購入を検討するくらいの方が、長い目で見て、音楽を楽しめるようになるのではないかと私は考えています。

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