アメリカ人と数学

  • 2018.09.10 Monday
  • 11:03

JUGEMテーマ:留学

 

 

アメリカでよく使われる硬貨は主に1セント、5セント、10セント、25セントのコインです。

為替の変動はありますが、アメリカ人は大体1セント=1円、1ドル=100円の感覚で支払いをしています。

 

私がかつてマサチューセッツ工科大学のすぐ近くのコンビニエンスストア(たしかセブンイレブンだったと思います)で買い物をした際に、総額が4ドル76セントでした。

おつりを考慮して、5ドル1セントをレジで渡したところ、「どうして1セント余計に支払うんだい?」と店員さんに聞かれました。

「まあ、いいからレジに通して」と言ったところ、おつりがぴったり25セント硬貨1枚となり、店員さんには「アンタ、数学の天才か!?」的なことを言われました。

 

日本ではおつりを計算して精算するのは当たり前ですが、アメリカではレジの店員さんが計算が苦手というのは、留学生あるあるの一つかと思います。

また大学で一般的な文系向けの数学の講義を取ると、分数や小数、正負の数の四則演算といった、日本では小学生〜中学生レベルの内容で、異常に簡単すぎると感じる日本人留学生も少なくないはずです。

 

これだけ聞くとアメリカ人は義務教育で何も学んでいない、と思う人もいるかも知れませんが、そうではありません。

例えば英語の先生として来日しているアメリカ人と話したり議論をすると、かなり弁が立つと感じる人は多いと思います。

またニュースを見ているとアメリカの企業や政治家は、自分たちの利益を最大限に誘導する外交交渉に長けているように映ります。

この議論に筋を通したり、物事を論理的に説明する能力がアメリカの教育では重視されるのです。

 

アメリカの教育では数学は必要最低限ではありますが、議論の方法や論文の書き方、英単語の使い方を徹底して生徒に勉強させます。

日本では文章の書き方などは割と自由で伝われば何でも良いという風潮ですが、アメリカでは文章の形式を学びます。

最初の段落には要点(Thesis Statementと言います)となる1文を入れ、導入分も含め3回以上はピリオドを打ち、"a lot of"のような曖昧な表現は減点対象となるため、代わりに"many"や"much"を使う、などといった細かいルールが定められています。

このように感覚に頼らず、決まった議論や論文の形を学び、いかにして論理的思考に基づき相手に自分の伝えたいことを伝えるかという能力を向上させます。

要約するとアメリカと日本では重要視する能力が異なっているというわけです。

 

実は日本人の交渉力やコミュニケーション能力を高めるため、このような論理的思考や議論能力を日本でも積極的に取り入れていこうと考えられた時期がありました。

それが『ゆとり教育』です。

今では全て失敗だったという考え方が支配的ですが、元々ゆとり教育は点数では計れない能力を高めるために導入制度でした。

しかしアメリカのように論理的思考を高めるマニュアルが用意されているわけでもなく、結局は現場の先生の裁量に一任するという制度であったので、結局はゆとり世代が「論理的思考能力が他の世代と比べて突出している」とは言い難く、単に学力の低下を招いてしまったという結果に終わりました。

 

日本は他国と比べても数学や科学の分野を伸ばす教育が行なわれていますが、まだまだ論文の書き方や議論の方法といった分野の教育マニュアルが充実しているとは思えません。

マニュアルが無いので、教えられる先生がいないというのが現状ではありますが、社会に出れば論理的思考能力は非常に重要なファクターとなるので、是非教育制度の中で一部分でも取り入れられたらと思います。

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